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A工事・B工事・C工事とは?|原状回復担当者が必ず理解すべき工事区分と実務での注意点を完全解説

  • shuheikakita9
  • 2025年12月17日
  • 読了時間: 7分

更新日:1月15日




「A工事・B工事・C工事の違いがよく分からない」 「本当に自社が負担すべき範囲なのか判断できない」 「工事区分の説明を受けたが、結局どこまでが借主負担なのか理解できない」

オフィス退去や店舗閉店を控える企業の総務担当者から、よくいただくお悩みです。


実は、原状回復費用のトラブルの多くは “工事区分の誤解” が原因で発生します。

 特に A工事・B工事・C工事の区分は、費用負担だけでなく、見積の内容・スケジュール・交渉まで大きく影響します。工事区分が曖昧なまま進めてしまうと、 本来はオーナー負担の工事をテナントが支払ってしまう といった事態も珍しくありません。


この記事では、原状回復専門コンサルタントとして多数の退去案件を支援してきたフォレル合同会社が、

●     A工事・B工事・C工事の基礎

●     原状回復で問題になりやすいポイント

●     見積書での見抜き方

●     契約書の重要チェック事項

●     実際の削減事例

をわかりやすくまとめました。


この記事を読めば、「どこまでが自社負担か」が明確になり、余計な費用やトラブルを未然に防ぐことができます。




A工事・B工事・C工事とは?基本の定義をわかりやすく解説

工事区分は建物管理の基本ルールであり、原状回復でも必ず登場します。

まずは定義を整理しましょう。


A工事:オーナー負担工事(建物側工事)

定義

建物の構造や設備など「建物の基本機能」部分に関わる工事。ビルオーナーの費用負担で、設計・施工する工事。

例:

● 外装、ビル共用部、構造に係る部分の工事

● 空調機本体(ビル一括管理のもの)

● 給排水立管

● 電気幹線・分電盤の一部

● 基準照明

● テナント間、境界の間仕切り工事 など


ポイント:テナントが勝手に触れてはいけない領域であり、管理会社やオーナーが指定業者で対応するケースがほとんど。



B工事:テナント依頼によるオーナー側工事

定義

テナントの要望により発生する工事のうち、建物管理上の理由で「ビル指定業者」が設計・施工する工事。費用はテナント負担。

例:

● スプリンクラー、感知器などの消防設備移設

● 空調のダクト延長

● 基準照明の移設

● セキュリティ連携工事(一部)

ポイント: B工事は金額が高くなりやすい傾向があり、原状回復見積の中でも注意が必要な項目です。


C工事:テナント負担の自由工事(内装中心)

定義: テナントの費用負担で自由に発注できる内装工事。設計・施工会社を選べる。

例:

● 仕上げ内の間仕切り工事

● カーペット仕上げ張替え

● 什器家具の設置

● シーリング照明設置

● サイネージ工事


ポイント: 原状回復では、B工事や C工事範囲が「入居者で費用負担すべき範囲」となるため、最も注意が必要。



原状回復で問題になりやすい工事区分|曖昧さがトラブルを生む理由

原状回復の相談で最も多いトラブルが、

「工事区分の誤認」 です。

以下の4つが典型例です。


① A工事をB工事扱いされ、テナント負担になっている

典型例は 空調設備 です。

本来は「建物設備」としてA工事扱いであるにも関わらず、通常使用にも関わらず「使用頻度が多いことによる空調機の故障」という理由で一部をテナント負担にされるケースがあります。

しかし、実際には修理ではなく建物側の設備更新が含まれていることも多く、注意が必要です。


② B工事の負担範囲を誤解している

B工事は「建物側が施工するがテナント負担」のため、金額が割高になる傾向があります。

相場より2〜3割高いことも珍しくなく、2倍以上の価格になっているケースもあります。

B工事費用をそのまま受け入れてしまうと、原状回復費用全体が大きく膨らむ原因になります。


③ C工事に“過剰”な工事が含まれている

● グレードアップ工事

● 実際に必要のない全交換

● “一式”見積での数量の増加

など、C工事には不透明な要素が入りやすく、注意が必要です。


④ スケルトン戻しの境界が曖昧でトラブルに

「スケルトン返し」の契約でも、 空調、電気、給排水、消防など共用設備に絡む部分は、テナントが撤去してはいけない部分もあります。

実際の現場では、個別判断が必要になることが多いため、契約書と現況を照らし合わせることが欠かせません。




契約書で必ず確認すべき「工事区分」読み取りポイント

原状回復の最初のステップは、

賃貸借契約書の工事区分を正確に読み解くこと です。

確認ポイントは次の4つです。


① 原状回復条項と工事区分表の整合性

「原状回復は貸主負担」と書かれていても、

工事区分表では B工事になっている、というケースは珍しくありません。


② スケルトン戻しの有無と範囲

「スケルトン戻し」と書かれていても、設備系撤去はテナントが触れられないケースがあります。また、スケルトンの範囲についても“仕上げの撤去”までなのか“躯体の補修まで”を見込むのかなどの文言の違いで金額が大幅に変動します。

例:

● 給排水立管

● 空調室外機

● 幹線

● 防災設備

● 躯体補修



③ 特約で負担範囲が拡張されていないか

契約書に以下が入っている場合は要注意です。

● 「借主は全ての内装・設備を撤去する」

● 「通常損耗も含め借主負担とする」


この2文は、退去時の費用を大きく左右します。


④ B工事の価格決定ルール

● 指定業者に限定されているか

● 相見積が取れるのか

● 施工範囲は妥当か

ここが不明確なまま契約すると、後で数百万円の差が出ることもあります。



見積書におけるA・B・C工事の見抜き方

実務で最も重要なのは、見積書の中身から、「本来は誰の負担か?」を見抜く力です。


A工事の典型例(なのにB工事扱いされがち)

● ビル一括空調の更新

● 基準照明の交換

● 電気幹線の更新

● 排煙設備の更新

これらは借主による手が加えられていない場合、本来オーナー負担です。


B工事が過大計上されるパターン

● 諸経費・管理費が異常に高い

● “ビル指定業者”だから相見積できないと言われる

● 工事数量・工事範囲が過剰

指定業者の落とし穴として、費用が2〜3割高くなることはよくあります。


C工事の注意点

C工事は数量や範囲の誤りが混入しやすいため、

● 図面と数量の整合性

● グレードアップ工事の混入

● 一式見積の有無

を必ず確認してください。


工事区分を整理するだけで大幅削減が可能になる理由(FORELの実務)

原状回復費用は「単価交渉」だけで削減できるわけではありません。

むしろ最も効果が出るのは、

工事区分・責任区分の正しい整理 です。

FORELが実務で行う手順は、以下の通りです。


① 賃貸借契約と工事内容の整合性チェック

契約に記載がない工事が含まれていないか徹底確認します。


② 公共積算基準・建設物価・市場単価で価格検証

単価の正確性を第三者の基準で判断します。


③ 工程の妥当性を含めて総合判断

● 共用部制限

● 夜間工事

● 搬入・搬出制限

これらを踏まえない見積は、過剰な工程になっていることも多いです。


④ 関係者との公平な交渉

オーナー・工事会社に対して「無理な交渉」は行いません。

第三者として中立に評価し、 正しいものは正しい、不要なものは不要

と整理することで関係悪化を避けながら削減します。


📘難案件の実例:工事区分整理で“数億円 → 大幅圧縮”

● オーナーが途中で変わり、契約の解釈が不明確

● 工事会社から数億円の見積が提示

● 契約・設備仕様を洗い出し、A工事・B工事・C工事を再整理


結果として、 不要な工事が大幅に削除され、費用は大きく圧縮。

退去までのスケジュールも短縮。

このように、工事区分の整理は非常に大きな効果があります。



今日から使える!工事区分トラブル防止チェックリスト

☑ 工事区分(A/B/C)を説明できるか

☑ 契約書の工事区分表を確認済みか

☑ 指定業者の制限があるか

☑ 相見積は可能か

☑ 見積の数量・範囲は妥当か

☑ A工事をB工事として計上していないか

☑ スケルトン戻しの設備範囲が明確か


まとめ|工事区分の理解こそが原状回復費用を守る最大の武器

A工事・B工事・C工事の理解は、原状回復における最重要ポイントのひとつです。

● どこまでが借主負担か

● どの工事項目が削減可能か

● 何を交渉すべきか


が明確になり、不要な支出やトラブルを防ぐことができます。


もし、「見積内容に違和感がある」「契約書の読み取りが難しい」などお困りごとがあれば、いつでもご相談ください。FOREL-フォレル合同会社-では、原則成果報酬制で追加費用なし。

ご相談は無料で承っています。


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