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原状回復費用の見積もり項目の内容を解説

  • shuheikakita9
  • 2025年12月20日
  • 読了時間: 7分

更新日:1月15日

「原状回復の見積もりを受け取ったが、内容が適正なのか判断できない」「どの工事項目にどれくらいの費用がかかるのか知りたい」といったお悩みはありませんか?


原状回復費用は工事内容によって大きく変動し、業者によっても価格差が生じやすい分野です。適正価格を知らないまま契約してしまうと、本来不要な費用まで支払うことになりかねません。


この記事では、原状回復コンサルティング実績多数のフォレルが、工事項目別の費用相場から業種別の特殊事情まで、見積もりの適正性を判断するために必要な知識を詳しく解説します。




1. 見積もりチェックのポイント

退去時の原状回復費用は、見積書の内容をどれだけ正確に理解できるかで大きく変わります。 一見、専門用語や数字ばかりで難しく見える見積書ですが、チェックすべきポイントを押さえれば「適正な費用かどうか」「不必要な工事が含まれていないか」を判断することが可能です。




2. 見積書の読み方


2-1. 必須記載事項の確認

まず、見積書には「工事名」「工事場所」「発行日」「有効期限」「担当者名」「見積金額(税込・税別の別)」などの基本情報が正しく記載されているかを確認しましょう。

また、「見積条件」などの特記事項についても大きく見積金額に影響があるため、注意が必要です。 これらが欠けている見積書は、後のトラブル時に契約証拠として弱くなる可能性があります。特に複数社で比較検討する際は、同条件での見積りかどうかを確認することが重要です。


2-2.工事項目の詳細内訳

見積書の中で最も重要なのが「工事項目の内訳」です。 「壁クロス張替え」「床タイルカーペット張替え」「照明撤去」など、各作業内容が具体的に記載されているかを確認しましょう。 工事項目がざっくりとした表現になっていると、後から追加費用が発生するリスクが高まります。


2-3.数量・単価の明記

数量(㎡、m、個など)と単価が明記されているかは、見積書の信頼性を判断する大きなポイントです。 数量が不明確なまま「一式」と記載されている場合、実際の施工面積に応じた適正価格かどうかを判断できません。 数量と単価が明確であれば、他社見積りとの比較も容易になります。


2-4.材料費と労務費の区分

材料費(クロス、塗料、床材など)と労務費(職人の作業費)がきちんと分けて記載されているかも確認しましょう。 両者が混在している場合、どの部分にコストがかかっているのかが不透明になりがちです。 また、材料のグレードによって価格が大きく変わるため、「どのメーカー・品番の材料を使用するか」も事前に確認することが大切です。


2-5.工期、契約期限の明確化

工期(着工日・完了日)の明記は、スケジュール管理上の基本事項です。 特にテナント退去の場合、引き渡し日までに工事が完了しなければ違約金の発生につながるケースもあります。さらには工事着手の〇ヵ月前に契約が必要など工事着手までに必要なプロセスについても注意を払う必要があります。 「いつからいつまでに」「どの範囲の工事を行うのか」を見積段階で明確にしておくことで、後のトラブル防止になります。



3.注意すべき見積書の曖昧な表現

3-1. 「一式」表記の多用

「一式」という表現は便利な反面、実際に何をどこまで含むのかが不明確です。 例えば「天井補修一式」と書かれていても、クロス貼替えまで含むのか、塗装だけなのか判断できません。 見積書に「一式」が多い場合は、必ず「具体的な作業内容を記載してください」と依頼しましょう。


3-2.「諸経費」の詳細不明

「諸経費」は、現場管理費や一般管理費などが含まれる項目です。 ただし、金額が工事費に対して10~15%を超えている場合は注意が必要です。 何が含まれているのかを明確に説明してもらい、重複計上がないかを確認しましょう。


3-3.「予備費」の過大計上

予備費は想定外の追加工事に備えた費用ですが、通常は総額の5%前後が目安です。 過大に設定されている場合は、実際の工事内容を精査することで削減できる可能性があります。


3-4.単価の異常な高低

他社と比べて単価が極端に高い、または安い場合も注意が必要です。 高すぎる場合は不要な上乗せの可能性、安すぎる場合は品質や施工精度に不安が残ります。 「なぜこの金額なのか」をしっかり確認し、根拠を提示してもらうことが重要です。




4. 適正価格の判断基準

見積書を精査する際に最も重要なのが、「その金額が適正かどうか」を見極めることです。 同じ工事内容でも、業者によって見積金額が大きく異なるケースは少なくありません。 この章では、原状回復工事の「相場」と「判断の目安」を理解するための具体的なポイントを解説します。


4-1. 相場との比較方法

まず、判断の基準となるのが「相場感」を持つことです。 オフィスや店舗、工場などの原状回復工事では、地域・建物規模・仕上げグレードによって価格は変動しますが、一般的な相場を知ることで“高すぎる見積り”を見抜くことができます。 たとえば、一般的なオフィスの原状回復費用は、1坪あたり10〜15万円程度が目安です。 ただし、大規模な仕上げのやり直しや、内部階段などなどが含まれる場合は、15万円を超えるケースもあります。


見積書を受け取った際には、「坪単価に換算して相場と比べる」ことで、まず全体感の妥当性を確認しましょう。



4-2. 坪単価での概算確認

坪単価の計算は以下のように行います。

総見積金額 ÷ 対象面積(坪) = 坪単価

たとえば、30坪のオフィスで見積総額が360万円なら、坪単価は「12万円/坪」となります。 この金額が相場から大きく外れている場合は、工事項目の内容を一つずつ確認する必要があります。

また、坪単価の高低だけで判断せず、「どこまでの範囲が含まれているか」を併せて確認することが大切です。 たとえば同じ12万円でも、照明・設備撤去が含まれているケースと、内装仕上げだけのケースでは意味が異なります。



4-3. 主要項目の単価チェック

次に、主要な工事項目ごとの単価を確認しましょう。 以下は、一般的なオフィス原状回復の単価目安です(あくまで参考値)。

工事項目

単価の目安(税別)

壁クロス張替え

1,500〜2,000円/㎡

床タイルカーペット張替え

2,500〜3500円/㎡

天井塗装

1,500〜2,000円/㎡

照明撤去・処分

1,900〜53000円/台

パーティション撤去

2,000〜3,000円/m²

廃材処分費

工事費の5〜10%前後

これらの相場と大きく異なる単価が記載されている場合、根拠の説明を求めることが重要です。 「高品質な材料を使用している」「夜間工事対応」など、正当な理由がある場合もありますが、説明があいまいな場合は再検討をおすすめします。



4-4. 同業種との比較

原状回復工事は指定業者であることが多く1社だけで判断せざるを得ないことが多いです。 可能な限り、2〜3社の見積りを比較したいところですが、指定会社1社のみである場合には見積条件が正しいかを確認することが望ましいです。2社以上で比較ができた場合で 同じ条件で工事範囲を指定しても金額に大きな差がある場合は、 ・工事項目の抜け漏れ ・諸経費の過大計上 ・不要な追加工事の提案 などの可能性があります。

また、見積書のフォーマットや内訳の丁寧さも、業者の信頼性を判断するひとつの材料になります。



4-5.異常な項目の発見法

見積書の中で「明らかに高い」「内容が不明確」な項目を見抜くことも重要です。 以下のようなポイントに注意しましょう。

  • 市場相場の2倍以上の項目  

    → 特に「クロス張替え」「床材張替え」「塗装」など、一般的な材料であるにもかかわらず極端に高い場合は注意が必要です。材料の種類や施工条件を具体的に確認しましょう。

  • 不必要と思われる工事 

    → 退去時に「元々の仕様に戻すだけ」でよいのに、不要な美装工事や改修を提案されるケースもあります。「契約上、どの範囲の原状回復が求められているのか」を再確認しましょう。

  • 重複している可能性のある項目 

    → 例えば「撤去費」と「工事費・労務費」など同様費用が含まれている場合など、同内容が二重計上されているケースがあります。費用項目の重複はよくある見落としポイントです。


適正価格を見極めるためには、「相場感 × 内容確認 × 比較検討」の3つを押さえることが基本です。 見積書は単なる数字の羅列ではなく、業者の姿勢や透明性が表れる重要な資料です。 不明点はそのままにせず、根拠を明確にしたうえで、納得のいく契約を進めましょう。



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