大型オフィスビルの原状回復スケジュール完全ガイド
- shuheikakita9
- 2025年12月21日
- 読了時間: 5分
更新日:1月15日
「退去日が決まったのに、工事の承認手続きが間に合わない」「ビルの搬出ルールが複雑でスケジュールが組めない」―― 大型オフィスビルの原状回復では、こうしたトラブルが頻発します。
延床面積数千㎡規模のオフィスでは、テナント数の多さ・共用部の制約・承認フローの複雑さにより、通常の中小規模オフィスよりもはるかに慎重なスケジュール管理が必要です。
本記事では、原状回復専門コンサルタントとして数多くの大型案件を支援してきたフォレル合同会社が、 「退去遅延」「追加賃料」「承認ミス」を防ぐためのスケジュール管理術を実例交えて徹底解説します。
1.大型ビルでは「通常の2倍の準備期間」が必要
通常のオフィス退去では、3〜6か月前から原状回復の準備を始めれば対応可能です。 しかし、大型ビルでは最低でも6〜9か月前の準備が推奨されます。
理由は次の3つです。
ビル管理会社の工事承認に時間がかかる
他テナントとの工程競合が発生しやすい
共用部利用の制限が多く、夜間作業が前提になる
つまり「退去通知 → 見積取得 → 承認手続き → 工事着工」という一般的な流れが、通常より1〜2か月遅れやすいのです。
実例: 都心の延床5,000㎡のオフィス案件では、ビル側の承認に約1か月を要し、結果的に着工が遅延。 早期にスケジュールを組み直すことで、最終的には遅れを挽回できましたが、もし調整が遅れていれば追加賃料が発生していたケースでした。
2.工事承認手続きの壁|着工前の見えない期間に注意
大型ビルでは、工事を行う前に以下のような手続きが必要です。
工事届・施工計画書の提出
図面(レイアウト・仕上げ)承認
騒音・粉塵・搬出入計画の審査
消防・防災センターでの安全確認
これらの承認は、ビル管理会社・オーナー・防災センターなど複数の部門を経由するため、平均2〜4週間を要します。
チェックポイント
見積取得と並行して「工事承認スケジュール」を管理表に組み込む
着工希望日から逆算して1か月前には申請完了を目指す
承認書類は漏れのないよう、事前にテンプレートを確認しておく
3.共用部・搬出入制限がスケジュールを圧迫する
大型ビルでは、他テナントの業務への配慮から日中作業の制限が課されるのが一般的です。 特に注意すべきは以下の3点です。
項目 | よくある制約内容 | 対応策 |
養生作業 | 平日夜間のみ許可(20:00以降) | 工程に夜間人員を配置 |
エレベーター | 予約制・1回あたり30分 | 早期に搬出枠を確保 |
騒音作業 | 土日限定 | 休日割増を予算に反映 |
こうした制約を踏まえずに工程表を組むと、 「想定よりも工期が延び、退去日までに間に合わない」という事態が起こります。
実例: 管理会社の承認なく昼間に撤去作業を行い、他テナントからクレームが発生。 結果として工事停止 → 夜間再作業となり、工期3日・費用30万円増に。
4.ビル独自ルールとセキュリティ審査の罠
大型オフィスビルでは、防災・セキュリティの観点から独自ルールが設けられています。 たとえば、
工事関係者は全員「事前登録制」
搬出入ごとに入館申請が必要
LAN・通信配線の撤去時はビル立会い必須
特に電気・通信・空調設備の撤去は、他テナントや共用系統と接続されている場合があり、ビル技術員の確認なしでは撤去できません。
実例: 大型オフィスで別テナントの電源系統を誤って切断。他テナントのフロアが停電し、作業が中断。ビル側立会いルールを無視した結果、工程が2週間停止しました。
5.同時退去による工程競合を避ける
大型オフィスでは、年度末(3月)などに複数テナントが同時に退去することがあります。 このとき、
搬出入エレベーターの使用枠
養生エリア
駐車場・資材置場 が重複し、スケジュールが競合します。
対策ポイント
退去通知時に管理会社へ「他テナントの退去予定」を確認
工事日程の仮押さえを3か月以上前に実施
長納期資材についての先行発注対応を実施
フォレルでは、ビルの規模や状況、条件をすみやか把握し、無理のない退去計画をサポートし、退去遅延によるリスクを排除しています。
6.竣工検査・是正対応に“余白期間”を確保する
大型ビルの検査は、管理会社・オーナー・ビル技術部など複数の担当が関わるため、 検査日程の調整と是正対応に1〜2週間かかることがあります。
スケジュールの目安
退去日の2週間前までに工事完了
原状回復工事スケジュールを日単位で設定
完了報告書・写真台帳、立会検査記録をデータ化して即共有
書面での「完了承認」を得ることで、退去後の追加請求(再工事要請)を防ぐことができます。
7.フォレルが行う大型案件スケジュール設計の実際
フォレルでは、延床3,000㎡〜10,000㎡規模の大型オフィス退去支援しています。 主なスケジュール設計プロセスは以下の通りです。
賃貸借契約・工事範囲の整理
管理会社承認ルート・提出物確認
工事期間の把握
発注期限・長納期発注資材等の把握
工事契約・交渉スケジュールの策定
この「5段階設計」により、
工事スケジュールの遅延ゼロ
工期短縮実績あり
追加賃料・是正コストの発生件数の削減 を実現しています。
実例: 延床7,000㎡のオフィス退去では、管理手続き+工事+検査で合計3.5か月。 早期の承認取得と工程共有により、予定どおり退去・追加賃料ゼロを達成しました。
まとめ:大型ビル退去の鍵は「情報共有と早期設計」
大型オフィスビルの原状回復工事は、 単なる内装工事ではなく「管理手続き+工程調整+承認交渉」が一体となるプロジェクトです。
成功のポイントは3つ。
退去日から逆算して9か月前に退去スケジュール立案着手
管理会社との事前協議と書面承認
工事・検査・是正に余裕期間を確保
スケジュールの設計段階から専門家が関わることで、 「費用・期間・信頼関係」のすべてを最適化できます。
フォレル合同会社では、大型ビル特有の管理ルール・承認フローに精通したコンサルタントが、退去計画から工事契約完了までをサポートします。
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